総合的な学習の時間、盲導犬について調べていた時、

「動物奇想天外」で、盲導犬特集が放送されていた。

私は、ビデオに録画しながら番組を観ていた。

その中では、オリバーという盲導犬が登場した。

オリバーは年齢が10歳。

これまでオリバーはダンデム歩行といって、

視覚障害者の夫婦を誘導してきていた。

　10歳を迎え、そのオリバーも引退が近づいていた。

オリバーは北海道の老犬ホームに引き取られ、

のんびりと老後を暮らすことになっていた。

しかし、ここで思いもかけないことが起こった。

パピィーウオーカーとして、一歳になるまでの間、

オリバーにたっぷりの愛情を持って育てた家族が引取りを希望してきた。

「１０年も経っているから、きっとおぼえていないでしょうね。」

と言いながら、10年ぶりにオリバーを待つ家族。

オリバーを乗せた車が家に到着した。

「オリバー！！」

家族が叫んだ。

その瞬間、一目散に駆け寄るオリバー。

尻尾を振って、家族に頬ずりするオリバー。

バックには安全地帯の「コール」という曲が流れている。

　オリバーは覚えていたのだ。

オリバーは、先頭にたって家に入っていった。

そして子供に戻ったかのように、家の人に甘えた。

小さいころに、じゃれてよく噛んだグローブを見せると、

昔と同じようにじゃれて噛んだ。

　オリバーの喜びが画面から溢れ出ていた。

人から受けた愛情や恩は、生涯忘れることはないんだと思った。

久しぶりに、いい番組を観たと思った。

　この感動を子供たちとも共有できるといいなあ、と思った。